「モノ」より「コト」?
最近よく、「モノ」じゃなくて「コト」なんだ!ってオジサンのブログとか見るんだけど、大丈夫かな?って思うんですね。 いわば、「モノ」を放棄して「売り方」ばかりに注力しちゃってるんですね。
言ってみれば、ヴィレッジヴァンガート的な売り方。キャッチコピーや「コト」で売るような感じの。 でもねあれ、POPがおもしろいとか、キャッチコピーが秀逸の前に、「良いモノ」を仕入れていたわけですよ。
「モノがいい」からこそ「よいコト」を提供できてたんですね。 そりゃぁへっぽこな「モノ」を仕入れて売り方で売っても、売れるのは最初だけ。お客さんが賢くなったら、結局離れちゃうんだわ。 ※ヴィレヴァンのことではない。
味の素はキャップの穴を大きくして売上げをアップ
その昔、味の素が売上げを上げるためにアイデアを募り、女子社員のアイデアで穴を大きくしたら消費量が増える。という話がありますよね。 若干諸説あるので、都市伝説っぽさもあるのですが・・・
【「台所での調理の使い勝手を考えたときに湯気による目詰まりを防ぐために卓上瓶よりも調理瓶の方は穴を大きく、数も多くしています。」】
公式サイトでも否定されている話ですが、「そうです、売上げをあげるために消費者を騙しました。」なんて回答するわけがないですけど。 ここで否定に必要なのは、「利便性を考えて穴は大きくしたけど、1回に消費される量は同じです。」などの証拠なんですけどね。
まぁこの話はどうでもいいんですが、昔にこの話が紹介されるときって、「女子社員の視点が違う発想」によって売上げが上がった。という、すばらしい視点だ!というニュアンスだったわけです。
でも今どき公式HPでわざわざ否定するってことは、この話は企業にとって大きなマイナスでありリスク。と判断しているのでしょう。 それって消費者を騙してるよね?と思われるのは避けたいということでしょう。 それでは今どきの消費者は離れるどころか叩いてくるしね。
もし、グルタミン酸(味の素)に毒性がなく、「良いモノ」であれば別に都市伝説にもならなかったでしょう。
お客に気づかれたら終わり
それ、売って喜んでて大丈夫? って例はね、具体的に言うとどこかの誹謗中傷になるから、「菓子パン」としよう。 砂糖と悪い塩、トランス脂肪酸なんかが満載の病気になるための食べ物でしょう。
この菓子パン、おもしろいPOPでもつけて売上げが倍にアップした! よし今年もプロモーションかけて10倍売るぞ!って時に考えて欲しいのは、お客さんはそんなに菓子パン消費できるか?ってこと。
たくさん買って少しずつ食べるにしても、本来はちゃんとした食事だったのが置き換わるようなもんだよね。 それって、お客さんにとっていいことなのか?ってことです。
POPで売れた!前年比倍売れた!ってのは100%売り手の視点しかなくて、お客さんはただの金づるだわな。 でも今はいろいろな販売テクニックがあるから、売り方で売るのもかんたんでしょう。
でも数年後、日本でもトランス脂肪酸の規制が始まれば(すでにアメリカでは規制済み)、あの店でたくさん買わされたな・・・ なんて学習したら当然そんな店からは離れるでしょう。今のお客さんはバカじゃないので。
それって目先の売上げと引き替えたのは、お客さんの不健康と長期的な売上げだったりするよね。 でも売れた!なんて喜んでたりすると、承認目線から見るとイタイ。
「売り方」だけってのは、 お客さんが賢くなったら怒られる小手先の商売。 そうならないように気をつけたいものです。
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