寄付が約50億円のウィキペディアが総額を28%増やした方法

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お、寄付が700円になってる。 

ウィキペディアの収支 2014/10/292011~2012年の寄付が3500万ドル。 35億円くらい、2014年4月までの総収入は、5000万ドル、約50億円。すごいよね。

でもこれ、すごいけど実はとても参考になることがある。 それは、あることをやって変更して、総額w28%も増やしたんだって。 年度はわかりませんが、35億円くらいだったのが、50億円になった感じです。

ウィキペディアにアクセスすると、たまに寄付を求めるメッセージが出ます。こんな感じのですね。

「私たちは平均¥●●○ほどの寄付で成り立っています。今、あなたの支援が必要です。もしこのメッセージを読んでくださった皆さまが¥●●○の寄付をしてくだされば、この募金活動は1時間以内に終わるでしょう。」

「もしこれを読んでいる方々全員から●ドル寄付をいただけるならば、この募金活動は1年に1日で済むでしょう。 このウィキペティアを守り維持するため、寄付を考えてみていただければと思います。」

簡単に言えば、コピーライティングの文章を変えたら、なんと寄付の総額が28%もアップ。 つまり、コピーライティングだけで、15億円くらい収入が増えた、ってことですよ。

その1番のポイントは、お願いする文章。 それも金額の提示方法なんだそうな。 どこをどうやったら、15億も収入が増えるのか? せっかくだから考えてみましょう。

変更前【5ドル、20ドル、50ドルのお願い】 → 変更後【5ドルのお願い】

変更前【5ドルのお願い】 → 変更後【5ドル、20ドル、50ドルのお願い】

【選択】→【限定】選択肢だったのを、金額限定にのしたか、 【限定】→【選択】金額を限定していたのをやめて、選択肢にしたのか。

 どっちだと思いますか?

よく言われるのは、行動経済学などの【松竹梅理論】(極端性回避)。 価格帯が1つの場合よりも、松竹梅と3タイプの価格帯を用意する。 売りたい物より高い物と安い物を用意すると、真ん中を選ぶ人が増えるので売り上げがアップするといわれています。

だったら今回も【限定】→【選択】の方が寄付金額が上がった方法となるはずですが、違いました。

今回の場合は逆に、【選択】→【限定】にすることで、28%、15億円のアップしたのです。

画像引用:「部長、その勘はズレてます!」P81  新潮社・ダン・シロカー、ピート・クーメン/栗木さつき訳

その文面、バナーデザインが↑上記。 こんだけすよ!? 同じじゃん!?  日本語でいうところのデザインには、一切の違いもありません。 ところがこの違いが、億単位の金額を得るか失うかの分かれ目だったわけです。 恐るべし、コピーライティング!

5ドル限定にしただけで、一気に寄付金が増えたのか? これだけの変更で、こんなに利益が違うなら、やらなきゃ損でしょう。 でも、世界的なウィキペディアだから優秀な人もいるし、マーケティングの調査に予算も使えるんじゃない? と思うかもしれません。

ところが違います。地道にテストしていたからなんです。 比較してみたら、こっちの方が金額多いねってわかったわけです。  誰だって数字で出ればわかりますよね? そんだけです。

世界的に優秀な人たちですら、思い込みでやりっぱなしでなく、テストを実践してチマチマ確認してるんですね。 このデザインでいいのか?って。

もしこれがある業界で、A社がテスト無し、B社がテストありだった場合。 B社の方が長期的にうまくいくだろうなってわかりますよね。 どんどん良くなるしかないんですから。

ちなみに今回パクったのは、この本からです♪ ABテストの本ですね。 オバマ大統領の選挙戦のランペとか、なんじゃこりゃ!?って事例が載っています。 ただディレクターくらいじゃないと役立てるのは、難しそうな(社内の権限で)

きっと私のアフィリリンクから買えば、あなたの15億円くらい儲かります。 儲かったら私にも寄付してくださいね♪

一応、寄付したこともアピっとくぞ

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