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行動経済学の2つの思考システム

自分で決める女の子 マーケティング

システム1とシステム2

行動経済学が明らかにした、2つの思考システム。

私たち人間は、日常的に考えて判断していますね。
でもこれ、ぜんぶをちゃんと考えていると頭脳にとっては重労働です。

そこでわかってきたのが、どうやら2つの思考タイプを使い分けているということ。

システム1・fast shingking

日常の多くでつかっているのがこちら、即決型の思考です。
結論までが早く、あまり考えないのでラクです。

 

システム2・slow thingking

「考える」というと本来はこちら。
ただ塾講することになるので遅く、それだけ疲れます。

 

私たちはこの2つの思考システムを、無意識下で塚わけているといわれています。

このシステム1,システム2について提唱しているカーネマンの例題があります。
この問題に答えてみてください。

 

Q1・トランプ1枚の面積はどのくらい?

Q2・トランプ1枚の厚みはどのくらい?

Q3・トランプ1セットの面積をすべて足した大きさは?

 

トランプ

 

この場合、Q1&Q2は、なんとなくわかりますよね。

手のひらの大きさと比較して、横が5~6センチ、縦が2~3センチ長いかなというぐあいです。
※規格では57mm×89mm

厚みは、1cmはないし、1mmくらい?なんて。
※規格では0.3mm

なんとなく、パッと思いつく。
これらがシステム1の思考です。

 

でもQ3の場合。トランプの正確な大きさが分かっていても、53枚の面積となるとパッとイメージしにくいですよね。

 

そうなると、なんらかの方法で「考える」ことになります。
数式で計算するか、だいたいの大きさで53倍してみるとか。

こうなるともうシステム2の思考になるわけです。

 

で、当然商売で売る側の場合、システム1で判断してもらう方が結果に結びつきやすいわけです。

 

 

システム1で情報提供すると売りやすい

人間の脳はそうカロリーの2割を消費している。
なんていわれますよね。小さい臓器なのに、めっちゃ燃料が必要だと。

この意味を考えると、できるだけ考えたくないわけです。
だってとても疲れますからね。

 

そのためにシステム2ではなく、即決するシステム1を日常では使うわけです。
だから商売で情報提供する場合にも、システム1で理解できる内容にしたほうがいいわけです。

 

たとえばスマホを新しく買うとします。

3台のスマホ

3機種しかないとします。

 

A・1万円・16GB・くろ
B・1万円・16GB・しろ
C・1万円・16GB・パール

こんな選択肢だったらメッチャカンタンですよね。
好きな色にすればいいんですから。

まさにシステム1の思考だけで判断ができます。

 

でもこんな選択肢は、メーカーしかできませんよね。
だいたい小売店ならこんなラインナップで販売することになるはず。

A・1万円・16GB・バッテリー:3000mAh
B・2万円・32GB・バッテリー:8000mAh
C・1万円・32GB・バッテリー:1000mAh

 

価格、メモリ、バッテリーの様相があり、なにげに考えます。
これで買う側で考えると、もう一気にシステム2になるわけです。

こういうのは避けた方がいいということです。
かつ、詳しく書かれているのに、考えてもよくわからないですよね?

詳しくないと判断できるのは値段だけ。
これでは判断できずに、買わない可能性もある。

 

ところが同じラインナップでも、店頭のPOPや比較表でサポートしてあげるとどうでしょう。

A・1万円・16GB・バッテリー:3000mAh(1日もちます)
B・2万円・32GB・バッテリー:8000mAh(3日もちます)
C・1万円・32GB・バッテリー:1000mAh(8時間もちます)

メモリの容量はどれも十分とした場合。
バッテリーの容量を、どのくらい持つか?という比較に返還してみたわけですね。

 

すごく選びやすくなったはずです。

8時間はちょっと短いかな、寝る前に充電すればいいので値段的にもAかな。
なんて自分の日常に照らし合わせて考えやすくなります。

 

バッテリーの容量だけでは、システム2の思考が必要だった。
これでは知識がないお客さんにとっては考える必要があるので、システム2の面倒な買い物になります。

そこで小売店側が、システム1で考えられるようにサポートしてみた、という感じです。

 

さらにこれがすごいのは、店員に説得されたわけじゃない。
お客さんが自分で結論を出すことになるんです。

この状態って、とても購入に至りやすい心理状態にもなってるんですね。

 

たぶん店員さんに聞くときは、もうこんな感じになるでしょう。

客「日常的に使うならこれがいいと思うんですけど。」
店「そうですね、みなさんこれをお買い求めになります。」

お買い上げ。

 

まぁここまでかんたんではないにせよ、お客さんがラクに考えて結論まで出せるんです。

聞かれれば答える。というのは、とても受け身で受動的ですね。
そうではなくて、能動的にこちらからお客さんのサポートをする。

 

商売人としてはこのシステム1思考をいかにサポートできるか?
説得ではなく勝手に納得するためのサポートをする。

売れてるところって、こんな所から考えているんですね。

 

まとめ

人は考えるのが面倒

売る側の立場としては、いかにお客さんが考えることがラクにできるか?
そのサポートをしてあげると、売らなくても勝手に納得して買っていく。(希望)

 

答えを教えてあげるんじゃなくて、答えを出すためのお手伝いをしてみるのがよさそうです。

 

この説明もシステム2よりだよな・・・
なんて思ったのですが、お許しください。

 

 

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